タイトル

科目名[英文名] 生命情報科学Ⅰ[Bioinformatics 2] 
担当教員[ローマ字表記] 倉知 慎[KURACHI, Makoto], 玉井 利克[TAMAI, Toshikatsu], 藤澤 宗太郎[FUJISAWA, Sotaro] 
科目ナンバー -----  科目ナンバリングとは
時間割番号 11004  科目区分 ----- 
講義形態 講義その他  開講学域等 医薬保健学域 
適正人数 -----  開講学期 Q1,Q2 
曜日・時限 集中  単位数 1単位 
授業形態 対面のみ  60単位上限 対象外 
対象学生 ----- 
キーワード 遠隔・対面併用、生化学、分子生物学、分子細胞生物学、感染症学、免疫学、遺伝学  
講義室情報 (対面と遠隔(オンデマンドと双方向)の併用) 
開放科目 ----- 
備考 開講学期,開講時限等は時間割表等で確認すること。 EMI科目(英語で行われる授業科目) 

授業の主題
細胞や生体内の各種の分子の構造と機能及びそれらが織りなす生化学反応を学び、細胞から個体レベルにわたる各種の生命現象を理解・考察するのに必要な基礎知識を身につける。
 
学修目標(到達目標)
今日、生化学・分子生物学は、あらゆる生命科学領域の共通言語となっており、これらの基礎知識を身につける事は医学生にとって極めて重要である。またサイエンスは日々進化するので医学生もその進歩に合わせて知識を更新する必要がある。講義では教科書に記載されている事項はもちろん、最新の医学研究トピックについても触れる。

【対応する医学類ディプロマポリシー】
A. 知識及び技能  
・基礎医学・社会医学領域における専門的な知識を身につける。

B. 研究心
・科学的根拠に基づく医療の評価と検証の必要性を理解する。
・探求心・研究心をもって生涯にわたる継続的学習を行うことが出来る。
・科学的研究の最新情報を収集・実践できる能力を持っている。
 
授業概要
【講義】
生化学・分子生物学の基礎的事項から学習し、その後、医学で特に重要な代謝、遺伝情報の伝達機構について学ぶ。さらに高次生命現象の生命科学、分子生物学の手法、感染症対策への応用にもふれる。生化学・分子生物学の広大な領域をカバーするために、講義は生化学I(分子遺伝学分野)と生化学II(血管分子生物学分野)が協力して分担して行う。生化学Iでは主に以下のトピックを取り扱い、講義形式(講義室で教員の説明を聴講)で行う。

(1)ゲノム・染色体の構造と機能 (2)蛋白質の化学,構造と機能 (3)酵素総論,酵素反応論 (4)アミノ酸代謝 (5)遺伝子の複製・修復・組換え (6)ヌクレオチド代謝 (7)転写 (8)遺伝子の発現とその調節機構 (9)細胞内輸送(細胞内の各区画や細胞小器官へ生体高分子が輸送される機構) (10)細胞内情報伝達(外界からの種々の刺激に対する細胞の応答機構) (11)多様性創出機構 (12)DNA修復 (13)抗原受容体遺伝子 (14)分子生物学方法論 (15)生体情報科学

講義の理解度を測る目的で講義中に随時小テストを実施する。講義ではBYOD (Bring Your Own Device)を積極的に活用して、理解度確認の小テスト、説明の短時間動画視聴、ディスカッション資料の配付、講義アンケートなどを行う予定です。学内無線LAN(KAINS-WiFi)を通じて金沢大学LMS (WebClass)へアクセス可能な個人デジタルデバイス(スマートフォン、タブレットあるいはノートPCなど)を準備してください。

2022(令和4)年度から科目の取扱上、「生化学I」が「生化学I」と「生命情報科学I」に分割されますが、当面は一体的に取り扱います。(講義・実習・試験は2つの科目を区別することなく実施し、総合評価点を算出後、同じ点数を「生化学I」と「生命情報科学I」の評価点とします)

【実習】
プラスミドDNAの解析:遺伝子工学実験の基礎的な手技と知識を修得する。
データベース演習:個人PCを持参し、インターネット上の様々な生命科学および医学に関するデーターベースに慣れる
 
評価方法と割合
評価方法
授業には3分の2以上の出席を必要とする。(定期試験受験の前提条件)
実習では全回の出席を必要とする。(実習レポート提出の前提条件)

次項の項目及び割合で総合評価し、次のとおり判定する。「S(達成度90%~100%)」、「A(同80%~90%未満)」、「B(同70%~80%未満)」、「C(同60%~70%未満)」を合格とし、「不可(同60%未満)」を不合格とする。(標準評価方法)

評価は学期末の筆記試験結果を最重要視するが、講義中の小テストや参加態度、講義内容に関連したレポートも評価対象とする。また、十全医学会学術集会など、生化学I開講期間中の学術発表会等で積極的に発言した場合には、特別に加算を考慮することがある。
(1) 筆記試験。
(2) 実習を受け実習レポートの提出。
(3) 講義内容に関連した課題レポートの提出。
 
評価の割合
・【講義】86点 + 【実習】14点 の総合評価配分とする。総合評価60点以上を合格とする。

【講義】
・講義の出席3分の2以上が筆記試験受験資格に必要である。(前提条件)
・筆記試験は複数回実施する予定である。(4月末に中間試験、7月上中旬に期末試験)
・筆記試験の結果を最重要視するが、講義中の小テストや参加態度、講義内容に関連したレポートも評価対象とする。

【実習】
・実習は全回出席が必要。(実習レポート提出の前提条件)
・レポートの提出は単位取得に必須。
・真にやむをえない事情による遅刻や欠席以外は、実習参加態度不良として減点対象となる。

【生化学Iと生命情報科学Iの関係】
2022(令和4)年度から科目の取扱上、「生化学I」が「生化学I」と「生命情報科学I」に分割されますが、当面は一体的に取り扱います。(講義・実習・試験は2つの科目を区別することなく実施し、総合評価点を算出後、同じ点数を「生化学I」と「生命情報科学I」の評価点とします)

【成績不良時の取り扱い】
成績不良者は総合評価点と出席率(実習参加態度を含む)に基づき「保留」あるいは「不可」の判定となる。同一年度内に再試験は実施しない。翌年度に次学年の本試験を再試験として受験する。

【不正行為の取り扱い】
筆記試験中のカンニング、実習レポートの捏造・改ざん・盗用などは不正行為として、金沢大学学生懲戒規程に基づき、厳正に対処する。(留年に直結する)
 
授業時間外の学修に関する指示
予習に関する指示
細胞生物学・生化学・分子生物学について、「医薬保健学基礎」や「初学者ゼミ」で取り扱った基本的な概念やキーワードを理解していることを前提として、発展的な内容を講義する。講義への導入を容易にして、限られた講義時間内で理解を促進するために、教科書や参考書を予め通読・復習しておくことを期待する。
 
予習に関する教材
オンデマンド教材(授業内容の全体)
 
復習に関する指示
細胞生物学・生化学・分子生物学の基本的な概念を俯瞰的に理解するために、講義で紹介したトピック(特に冒頭で掲示する学修目標)について、講義プリント・講義で紹介する動画・教科書参考書などを参考に、各自でまとめることを強く推奨する。

特に、倉知担当講義については、レジュメ冒頭に学修到達目標を明示してあり、ここから定期試験に出題するので、学習到達目標について十分に理解し、自分の言葉で説明できるようになっていることが重要である。
 
復習に関する教材
オンデマンド教材(授業内容の全体)
 
教科書・参考書
教科書
教科書 書名 ISBN
978-4315520620
著者名
Bruce Alberts [ほか] 著 ; 青山聖子 [ほか] 翻訳
出版社
ニュートンプレス
出版年
2017
 
参考書
参考書 書名 ISBN
978-4-524-22682-5
著者名
Bruce Alberts [ほか] 著 ; 青山聖子 [ほか] 訳
出版社
南江堂
出版年
2021
参考書 書名 ISBN
978-4807909292
著者名
Jeremy M. Berg [ほか] 著;入村達郎 [ほか] 監訳
出版社
東京化学同人
出版年
2018
参考書 書名 ISBN
978-4621300978
著者名
清水孝雄 [ほか] 監訳
出版社
丸善出版
出版年
2016
参考書 書名 ISBN
978-4621-30169-2
著者名
John W.Baynes, Marek H.Dominiczak原著 ; 谷口直之 [ほか] 監訳
出版社
エルゼビア・ジャパン
出版年
2018
参考書 書名 ISBN
978-4621-30351
著者名
Denise R. Ferrier 原著,石崎 泰樹 監修,石崎 泰樹 翻訳,丸山 敬 監修,丸山 敬 翻訳,Denise R. Ferrier,石崎 泰樹,丸山 敬,
出版社
丸善出版
出版年
2019
 
教科書・参考書補足
理解を促進するためにここでは日本語版を教科書・参考書として挙げているが、できるだけ原著を読み、医学英語の習得にも努めてほしい。
 
オフィスアワー等(学生からの質問への対応方法等)
講義終了後、あるいは随時、教員室を訪問。
時間等については各教員に問い合せる。
倉知 慎 kurachi [at] med.kanazawa-u.ac.jp。


 
履修条件
その他履修上の注意事項や学習上の助言
教養的科目の生物学,および関連科目を選択することが望ましい。
講義をまじめに聴講し復習を怠らない。

BYOD (Bring Your Own Device)で講義中に理解度・到達度確認の小テストを随時行うので、金沢大学KAINS-WiFiに接続できる個人デジタル機器(スマートフォン、タブレット、ノートPC)を準備する。
 
特記事項
特記事項
この科目の主担当教員(倉知)は、金沢大学医学部を卒業後に北陸地域で3年間の内科臨床医としての実務経験を有する。この実務経験を元に、臨床医学への応用発展性をも内包した生化学・分子生物学・細胞生物学の講義を展開する。
 

ページの先頭へ