タイトル

科目名[英文名] 計算物性論a[Computational Material Science a] 
担当教員[ローマ字表記] 石井 史之[ISHII, Fumiyuki] 
科目ナンバー COMS3447A  科目ナンバリングとは
時間割番号 46047  科目区分 ----- 
講義形態 -----  開講学域等 理工学域 
適正人数 -----  開講学期 Q3 
曜日・時限 木2  単位数 1単位 
授業形態 対面と遠隔の併用(対面≧遠隔)  60単位上限 対象外 
対象学生 ----- 
キーワード 結晶、電子状態計算、格子振動  
講義室情報 自然科学5号館B 第6講義室(対面と遠隔(オンデマンド)の併用) 
開放科目 ----- 
備考 ----- 

授業の主題
物性物理学の基礎を理論物理学・計算科学的側面に焦点をあて,具体的な計算ができる様に理解する。
量子力学に基づいて,分子,一次元・二次元物質,固体結晶中の電子の振る舞いについて学ぶ。そして,半導体,金属,磁性体,超伝導体,ナノ物質,トポロジカル絶縁体など様々な物質の持つ物理性質(物性)をもたらすメカニズムを理解する基礎となる自由電子論、バンド理論と輸送方程式について学ぶ。また、物質中の素励起であるフォノンについて理解する。
 
学修目標(到達目標)
量子力学に基づいて電子の振る舞いを明らかにすることによって,原子の集合体である物質を理解する。並進対称性を有する1次元、2次元,3次元結晶格子ベクトル空間と対応する波数ベクトル空間(逆格子空間)について理解し、具体的な計算をできるようにする。多数の原子・分子が相互作用することによって起こる物性物理現象の基礎について、理論物理学・計算科学的側面に焦点をあてて学ぶ。

物理数学と量子力学の基礎知識に基づいて、手を動かして実践的な計算をすることで、物理数学・量子力学への理解も同時に深めながら物性物理学を理解する。
一見とっつきにくい逆空間という概念について、具体的な手計算、コンピュータによる計算を通じて親しむ。周期境界、並進対称性という一見不思議な数学的構造が身の回りの物質の性質を説明するのに欠かせないことを学ぶ。

 
授業概要
1. 量子力学による物質の記述
シュレディンガー方程式の境界条件、固有値、固有関数、周期境界条件、Blochの定理、基底関数展開、状態密度、エネルギー分散

2. 結晶構造の幾何学
 並進対称性、逆格子空間、X線回折、ミラー面とミラー指数、ブリルアンゾーン
 
3. 自由電子論
 状態密度の次元依存性、状態密度の特異点、Fermi-Dirac分布関数、状態密度と電子比熱係数

4. バンド理論 I
 周期ポテンシャルと波動関数の平面波展開、電子の散乱と波動関数の接続、擬ポテンシャル法、線形結合原子軌道法、タイトバインディング法

5. バンド理論 II
空間分割法、グリーン関数法、補強された平面波法

6. 格子振動(フォノン)
調和近似、力定数、フォノン分散、音響分岐、光学分岐、ダイナミカル行列、ソフトモード

7. 金属の電気応答
ボルツマンの輸送方程式、電気伝導度テンソル、熱電伝導度テンソル

8. まとめ
 
評価方法と割合
評価方法
次項の項目及び割合で総合評価し、次のとおり判定する。
「S(達成度90%~100%)」、「A(同80%~90%未満)」、
「B(同70%~80%未満)」、「C(同60%~70%未満)」を合格とし、
「不可(同60%未満)」を不合格とする。(標準評価方法)
 
評価の割合
レポート 50、 自習の実施状況 50
 
授業時間外の学修に関する指示
予習に関する指示
レポート問題が出題されるので予習が必要です。
各回90分の自習時間を含め、期間を通して通算30時間の自習時間が必要です。
 
予習に関する教材
オンデマンド教材(授業内容の一部)
 
復習に関する指示
レポート問題が出題されるので復習が必要です。
各回90分の自習時間を含め、期間を通して通算30時間の自習時間が必要です。
 
復習に関する教材
オンデマンド教材(授業内容の一部)
 
教科書・参考書
教科書・参考書補足
参考書
岡崎誠 :物質の量子力学 (岩波基礎物理シリーズ 新装版)
https://www.amazon.co.jp/dp/4000299085/

金沢大学で契約している本講義に関連する電子ブック
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オフィスアワー等(学生からの質問への対応方法等)
授業後
 
履修条件
特になし
 
特記事項
特になし

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