タイトル

科目名[英文名] 地域学原論[Introduction to Regional Sciences] 
担当教員[ローマ字表記] 伊藤 悟[ITOH, Satoru] 
科目ナンバー -----  科目ナンバリングとは
時間割番号 35800  科目区分 ----- 
講義形態 講義  開講学域等 人間社会学域 
適正人数 40名  開講学期 Q1 
曜日・時限 火3〜4  単位数 2単位 
授業形態   60単位上限  
対象学生 ----- 
キーワード 地域、空間、環境、都市、地図、情報、GIS  
講義室情報 人間社会第2講義棟 401講義室(授業は遠隔で行う場合があります。) 
開放科目 ----- 
備考 ----- 

授業の主題
この授業の主題は「地域とはなにか」です。具体的には「地域」をどのようにとらえるか、とらえるべきかを多面的に探ります。


 
授業の目標
授業の目的は、地域と、その学問分野に関する知識を深めることによって、地域に対する見方・考え方とともに、地域や空間、環境に関する興味・関心を育成することにあります。

 
学生の学修目標
学生の学習目標は、地域や空間、環境に対する見方・考え方や、成果・課題を理解することになります。その結果として、地域学としての地理学の目的や構成、地域に対する地理学なアプローチを知ることになります。
 
授業概要
 本授業では、「地域」がどのようにとらえられるか、とらえるべきを考えます。事例としては、ここ金沢を初めとして,わが国、北アメリカやヨーロッパなどについて、特に都市地域に焦点をあてながら多角的かつ具体的に考えます。


<授業構成>

Ⅰ. イントロダクション

(1) 授業の目的と構成
(2) 地域学とはなにか


Ⅱ. 地域の基本的性格

(1) 地域の形式的性格 ―地域としての要件―
    D.ホイットルセイの5素
    位置と範囲(境界)    
(2) 地域の実質的性格 ―地域の実体性論争―
    地域実体説
      地域有機体説、地的統一説
    地域便宜説

【トッピック①】都市と村落(農村)


Ⅲ. 形式地域と実質地域
            ―都市を例に―

(1) 形式地域―行政域として―
    日本:「市」地方自治法(第8条)――
        金沢市、東京都区部
    ヨーロッパ:
      フランス・コミューン
        パリ、カマンベール
      スペイン・ムニシピオ
    アメリカ合衆国の法人化地区
        ニューイングランド諸州
           マサチューセッツ州ボストン・レキシントン
        ジョージア州の円形自治体
        中西部〜山岳諸州―タウンシップ制―
   → 人口からみる地域

(2) 実質地域―市街地として―
    日本のDID(人口集中地区)
    アメリカ合衆国のUA(Urbanized Area)
   → 景観からみる地域

(3) 実質地域(続)―都市圏として―
    アメリカ合衆国のMSA(Metropolitan Statistical Area)
    金沢都市圏
   → 機能からみる地域 

【トッピック②】国勢調査


Ⅳ. 地域情報と地域分析

(1) 地域の情報とは
    データと情報
    地域情報の構造
      属性行列型
      相互作用行列型

(2) 地域認識の方法
    地域の分類・類型化――アメリカ合衆国都市を例に――
      ロサンゼルス
      アトランタ
      マイアミ・マイアミビーチ
    地域区分
      等質地域区分
      結節(機能)地域区分
    全体地域と部分地域

(4) 地域分析の視点
    地域構造/地域システム
    地域(空間)プロセス

【トッピック③】地域の情報システム(GIS、RESAS)

また、授業の一環としてフィールドワークを行います。実施日は5月23日(日)ですので、あらかじめ予定にいれておいて下さい(まる一日かかります)。
 
講義スケジュール
講義回テーマ具体的な内容担当教員
1Ⅰ. イントロダクション
(1) 授業の目的と構成
(2) 地域学とはなにか
  
2Ⅱ. 地域の基本的性格
(1) 地域の形式的性格
 ―地域としての要件―
  
3(2) 地域の実質的性格
 ―地域の実体性論争―
  
4【トッピック①】都市と村落(農村)
  
5Ⅲ. 形式地域と実質地域
(1) 形式地域―行政域として―
 → 人口からみる地域
  
6同上  
7【トッピック②】国勢調査  
8Ⅲ. 形式地域と実質地域(続)
(2) 実質地域―市街地として―
 → 景観からみる地域
  
9(3) 実質地域(続)―都市圏として―
 → 機能からみる地域
  
10フィールドワーク
―地域の実地観察―
  
11同上  
12Ⅳ. 地域情報と地域分析
(1) 地域情報とは
 ・データと情報  ・地域情報の構造
  
13(2) 地域認識の方法
 ・地域分類・類型化  ・地域区分
 ・全体地域と部分地域
  
14(3) 地域分析の視点
 ・地域構造/地域システム
 ・地域(空間)プロセス
  
15【トッピック③】地域の情報システム  
16試験  
 

評価方法と割合
評価方法
次項の項目及び割合で総合評価し、次のとおり判定する。
「S(達成度90%~100%)」、「A(同80%~90%未満)」、
「B(同70%~80%未満)」、「C(同60%~70%未満)」を合格とし、
「不可(同60%未満)」を不合格とする。(標準評価方法)
 
評価の割合
① 学期末試験→70%
② 学外フィールドワークのレポート(3000字以上)→30%
③ 欠席・遅刻・途中退出・携帯電話等使用など授業への非参加行為(1回あたり100/15減点、ただしゲーム等の甚だしいものについては、さらに減点)
 
授業時間外の学修に関する指示
予習に関する指示
授業の際に指示します。
 
予習に関する教材
 
復習に関する指示
授業の際に指示します。
 
復習に関する教材
 
教科書・参考書
教科書
教科書 書名
基本地図帳 改訂版 2021/2022
ISBN
著者名
出版社
二宮書店
出版年
2020
 
参考書
参考書 書名
ISBN
9784887213026
著者名
新しい都市地理学
出版社
東洋書林
出版年
 
教科書・参考書補足
<参考書>
高橋伸夫ほか『新しい都市地理学』東洋書林。
<地図帳>
『基本地図帳 改訂版 2021/2022』(二宮書店刊)
*受講に際しては、地図帳が必要です。本授業では、上の地図帳を利用しますが、高等学校で使用した地図帳があれば、それを用いても構いません(ただし中学校の地図帳は情報量が限られるので不適)。

その他、授業の進行に応じて適宜紹介します。
 
オフィスアワー等(学生からの質問への対応方法等)
①授業終了後の約1時間(質問や相談があれば、授業終了時に遠慮無く申し出て下さい)。
②木曜日正午〜午後1時(ただし,この時間帯は,会議等により不在の場合もたまにありますので,できれば①が確実です)。
 
履修条件
*)5月23日(日)のフィールドワークに参加できること。

1)地図帳を用意すること。
2)遅刻、途中退出等をしないで授業に望むこと。
3)授業中、携帯やパソコン等、電子機器を操作しないこと。飲食禁止。
4)レポート等は期限までに余裕をもって提出すること(期限後は一切受け付けません)。
 
適正人数
40名
 
受講者調整方法
適正人数を大幅に超えた場合、スクリーニングテストによる絞り込を行います。
スクリーニングテストの内容は、地域創造学の第2クオーター第1・2回授業(伊藤担当)に関わるものとします。

適正人数以内に納まる場合に限り、地域創造学類以外の学生の受講を受け付けます。
 
その他履修上の注意事項や学習上の助言
・授業の一環としてフィールドワークを行います。実施日は5月23日(日)ですので、あらかじめ予定にいれておいて下さい(まる一日かかります)。

・受講にあたっては、教科書とともに地図帳が必要です。高等学校で使用した地図帳があれば、それを用いても構いませんが(ただし中学校の地図帳は情報量が限られるので不適)、本授業では『基本地図帳[改訂版]』(二宮書店刊)を利用しながら進めます。

・後期開講の『都市地理学』や『都市・交通論演習』は、本授業『地域学原論』で取り扱う内容が基礎になります。このため、『都市地理学』や『都市・交通論演習』において受講者数調整が必要になった際は、本『地域学原論』の成績により絞り込みますので、留意して下さい。
 
特記事項
カリキュラムの中の位置づけ
地域創造学II(第2クオーター)のうち第1・2回授業(伊藤担当)は本授業の基礎になります。
他方、都市地理学AとBは本授業の発展として、前者は地域構造/システムを、後者は地域(空間)プロセスを掘り下げるものです。
 

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