タイトル

科目名[英文名] 化学の世界[World of Chemistry] 
担当教員[ローマ字表記] 三橋 了爾[MITSUHASHI, Ryoji] 
科目ナンバー GSCI1201A  科目ナンバリングとは
時間割番号 71F2b.112  科目区分 ----- 
講義形態 講義  開講学域等 共通教育 
適正人数 120人  開講学期 Q1 
曜日・時限 月2  単位数 1単位 
授業形態   60単位上限  
対象学生 全学生(共通教育科目に係る卒業要件未充足の2年生以上優先) 
キーワード 【対面型授業】, 物質,視覚,味覚,嗅覚,腐敗,発酵,洗剤 
講義室情報 総合教育講義棟 C5講義室 
開放科目 ----- 
備考 ----- 

授業の主題
近年,私達の暮らしは,これまでになく便利で快適なものになった。この豊かな生活は医薬品,化粧品,せっけん・洗剤,塗料,写真フィルムなどの種々の化学製品によって支えられている。これらの材料や製品は,すべて化学物質でできており,化学製品の作用や機能は,化学物質の性質や変化を利用のしたものである。
 化学物質は私達の生活に利便性をもたらす一方で,使い方を誤れば,人間生活を脅かし,自然環境に重大な害を及ぼす可能性がある。このことは,かつて引き起こされた公害や薬害などの人為的被害や最近問題になっている地球環境の破壊を見れば明らかである。これらの問題に対処するためには,私達は化学物質の特徴を十分理解し,危険性を避ける工夫や心構えをしておく必要がある。そのためには,自分たちが日ごろ接している材料や製品がどんな物質でできているのか,どんな物理的・化学的性質をもっているか,あるいは,作用や機能がどのような仕組みで現れるかを正しく理解することが重要である。
 本講義では,日常生活で出会うさまざまな物質や身近な現象を取り上げ,それをやさしく理解できるよう工夫する。この講義を通して,自然界および人間の活動によって起こる現象を注意深く観察し,課題を明確にとらえ,科学的な根拠に基づき解決策を導き出す能力を身に付ける.また,講義を通して,物質や材料の巨視的な性質や現象を微視的な分子や原子の挙動と結びつける,“化学の眼”を養う。
 
授業の目標
本授業の目標は,化学物質が暮らしにどれほど深く関わっているかを理解するため,身のまわりに存在する物質やその変化に興味をもち,それにより化学的な見方・考え方を身に付けることである。
 まず,化学的に考えるための基礎として,物質の成り立ちや基本事項について概観し,巨視的な現象と原子・分子・イオンなどの微視的な粒子の挙動との関係について学習する。
 つぎに,暮らしの中の色,味,匂いについて,感覚発生のメカニズムや分子構造との関係について学ぶ。さらに,腐敗や発酵に関わる物質,洗浄に関わる物質についても学ぶ。
 
学生の学修目標
・日常生活で出会う物質とその変化への関心をもつ習慣を身につけ,化学的な「もの」の見方・考え方を養う。
・物質の存在やその変化を巨視的の捉えるための感覚のうち,視覚・味覚・嗅覚など物質が関わる感覚の発生メカニズムと物質との関係を理解する。
・微生物が関わる腐敗と発酵の化学について理解し,腐敗を防ぐ方法について学ぶ。
 
授業概要
''第1回 身近な物質(1)
“化学の眼”-化学的な「もの」の見方・考え方を養う。
第2回 身近な物質(2)
生命を支える物質をとりあげ,物質の分類,成り立ち,表し方を理解する。
第3回 色と物質(1)
明暗,色が見えるメカニズム(視覚の三要素)について学ぶ。
第4回 色と物質(2)
光の吸収(光と物質の相互作用)による色覚の発生と余色の関係を理解する。
第5回 味と物質(1)
味覚発生のメカニズムについて学ぶ。
第6回 味と物質(2)
甘味,酸味,辛味,苦味および旨みを呈する物質の化学構造と味覚の関係について説明する。
第7回 匂いと物質(1)
嗅覚発生のメカニズムと異性体と匂いの関係について学ぶ。
第8回 匂いと物質(2)
生物間の情報伝達物質としてフェロモンの働きについて説明する。

補足教材(1)腐敗と物質
腐敗の発生原因とその抑制方法について化学的に考察する。
補足教材(2)発酵と物質
発酵食品の製造過程を化学的視点で説明する。
補足教材(3)洗浄と物質
石鹸などの界面活性剤による洗浄の仕組みを解説し,身体の各部の洗浄剤について理解する。洗剤に含まれる酵素の働きについて,反応メカニズムを説明する。

*オンライン授業については内容が変更される場合があります。
*講義連絡にWebClassや講義メッセージを使用します。
 
評価方法と割合
評価方法
「標準評価方法」
「S(達成度 90%~100%)」,「A(同 80%~90%未満)」, 「B(同 70%~80%未満)」,「C(同 60%~70%未満)」 を合格とし,「不可(同 60%未満)」を不合格とする。
 
評価の割合
授業には、3分の2以上の出席を必要とする。
課題・演習(講義内): 40%
確認テスト・小テスト: 60%
*オンライン授業については内容が変更される場合があります。
 
ルーブリック
【授業別ルーブリック】
評価項目評価基準
達成率:90~100%達成率:80~90%達成率:70~80%達成率:60~70%達成率:0~59%
自然界および身の回りにあふれる化学物質、化学反応に対する理解度身の回りの物質や自然現象について、原子や分子レベルの微視的な見方・考え方を、極めてよく理解している。身の回りの物質や自然現象について、原子や分子レベルの微視的な見方・考え方を、よく理解している。身の回りの物質や自然現象について、原子や分子レベルの微視的な見方・考え方を、概ね理解している。身の回りの物質や自然現象について、原子や分子レベルの微視的な見方・考え方を、多少理解している。身の回りの物質や自然現象について、原子や分子レベルの微視的な見方・考え方を、ほとんど理解できていない。 
       
 
授業時間外の学修に関する指示
予習に関する指示
授業内容および教科書について十分な予習, 復習をしておくこと。各回の予習には少なくとも30分, 復習には少なくとも60分必要です。さらにそれらの時間を含め,期間を通して90分間×15回分に相当する自習時間が必要です。
 
予習に関する教材
 
復習に関する指示
復習に関する教材
 
教科書・参考書
参考書
参考書 書名 ISBN
978-4-7853-3050-7
著者名
国本 浩喜
出版社
裳華房
出版年
1992
参考書 書名 ISBN
978-4-315-52036-1
著者名
水谷 仁
出版社
ニュートンプレス
出版年
2016
 
教科書・参考書補足
オリジナルテキスト:
以下のURLにアクセスし,この授業に該当するリンク先から第1週目の講義資料をダウンロードして印刷するか,閲覧できるパソコンを第1週目の授業に持参すること。

http://ilas.w3.kanazawa-u.ac.jp/students/subject/gs/gs_text/
※リンク先へのアクセスには,共通教育履修ガイダンスで配付する「金沢大学ID」が必要です。
 
オフィスアワー等(学生からの質問への対応方法等)
'随時,各担当教員が対応します.あらかじめアポイントをとって下さい.教員アドレスの[at]を@に変換してから送信してください.

淺川 毅 :自然研1号館C棟518号室,asakawa[at]se.kanazawa-u.ac.jp
井田 朋智:自然研5号館628号室,ida[at]se.kanazawa-u.ac.jp
後藤 享子:自然研1号館A棟712号室,kngoto[at]p.kanazawa-u.ac.jp
福吉 修一:自然研1号館B棟730号室,fukuyosi[at]p.kanazawa-u.ac.jp
斎藤 洋平:自然研1号館A棟733号室,saito-y[at]staff.kanazawa-u.ac.jp
佐藤 渉 :自然研5号館119号室,wsato[at]se.kanazawa-u.ac.jp
千木 昌人:自然研1号館B棟518号室,segi[at]se.kanazawa-u.ac.jp
関根 克尚:保健学類3211教員室,sekine[at]kenroku.kanazawa-u.ac.jp
横山 明彦:自然研5号館124号室,yokoyama[at]se.kanazawa-u.ac.jp
三橋 了爾:総合教育1号館703号室,mitsuhashi[at]staff.kanazawa-u.ac.jp
 
履修条件
特になし
 
特記事項
特になし

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